京都五山第三位の建仁寺塔頭寺院のひとつ「大統院」は本坊の南東に位置する。
円山応挙(マルヤマオウキョ)の幽霊図(円山応挙は足の無い幽霊の絵を描いた
初めての人!)や奥田頴川(オクダエイセン)作の赤絵十二支四神鏡文皿などが
有名であるが、ここの庭園も良い。
建仁寺や高台寺御用達の庭師、風玄こと北山造園・北山安夫氏による作庭
である。白い御影石と杉苔を市松模様に敷き詰めた幾何学的な構図でシャープさの
中にもその先にある前栽との融合は自然そのもので秩序と自由さが同居した小さな
庭だ。高名な庭師である京都小宮山庭園創作所の故小宮山博康氏に師事した
北山氏は石組に秀でた庭師と言われるが、この庭のデザインはその真骨頂とも
言えます。ウツクシイ!