市井の生活をこよなく愛す、「日用の住宅考webマガジン」そんな見出しがついています。
自分の事務所を持ったのが2001年、そろそろ10年になろうとしています。基本設計や計画だけの仕事なども含めると随分多くの仕事をしてきました。その多くが木造戸建ての住宅建築。
私が目指す設計は前衛的なデザインや奇抜なアイディアやドラマティックな空間をつくることではなく、不易流行という言葉がありますが、いつの時代でも普遍的に通用する「普通の居場所」をつくること。
それは決して創意工夫の無い平凡で退屈な空間ということではなく、一見平凡に感じても、心地よい空間でありそこで過ごすことが愉しく、生活とその周辺に愛しいものがころがっている宝箱のような場所をイメージしています。
そんな空間に欲しいものは穏やかな空気感とほんのり漂っている人肌の温もりとそこに住まう人の好きなものの数々です。
建築の設計というのは愉しいものではあるのですが、それ以上に難しくしんどい事もたくさんなんですね。まだまだ精進して向上せねばならぬ身ですから、これからもどんどんと変わっていく事があると思いますが、今もこれからも変わらないであろう、私が作ろうとしている建築・住宅にある通奏低音みたいなものを感じ取っていただければとうれしいです。そして同じような想いを持つ人がたくさん居たらいいなという気持ちと、そんな方々にとって役立つようなサイトになればという気持ちがありました。だから設計事務所の業務用とか建築家の作品集みたいなサイトでは無い、建築好き、暮らし好き、旅好き、もの好きのための小雑誌のような、あるいは家作りの紙芝居みたいなサイトをつくりた~いと始めて足掛け2年。出来上がったのがこれです。
そんなサイトだということを解って見ていただければと思います。
雑誌ですからジャンジャン変わっていきます。そして、この先の私がどんな建築・住宅をつくるか見続けていただきながら、家づくりやリフォームを考えておられる方にとって参考になったり、一歩踏み込む勇気がもてたりすることの小さな力になれたら幸甚です。
そんな気持ちを込めたつもり。 ヨロシクオネガイイタシマス!