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2014.03.23

奈良県の近代化遺産建築探訪Vol.5

聖公会はキリスト教の一派である団体で、16世紀、宗教改革の中からイギリスで
誕生した宗派のひとつで「英国教会」などとも称されて世界各地にたくさんの信者
が居られる。

日本で宣教が始まったのは1859年(安政6年)というから150年以上も前の事。
日本聖公会は広く全国に布教され、関連施設には立教大学や聖路加病院など
誰でも知っている大学や病院も聖公会に関係するそうです。
教会堂は300以上あり、登録有形文化財等に指定されているものも数多く、
その他にもレーモンド設計の札幌聖ミカエル教会やA.C.ショー設計による軽井沢の
ショウー記念礼拝堂など名建築も多くあります。

奈良県下にもいくつかの教会堂が現存し、中でも興福寺境内に隣接する
奈良基督教会は木造純和風教会堂として広く知られています。
今回ご案内するのは、髙田、八木、桜井にある3つの小さな教会。

奈良県に建つ日本聖公会の教会堂

明治20年築の髙田基督教会(写真の右上)はその後に改修されましたが2/3は
建設当初の姿を維持し、小屋組みのハンマービームトラスが特徴です。

八木基督教会(写真の右下)は中之島図書館などの設計に関与した住友営繕部の
光安梶之助の設計によるとされています。

桜井聖保羅教会(写真の左)は奈良で最も古いキリスト教会建築と言われ、礼拝堂を
改築し、1階部分を保育園として使用されています。

どれもヒューマンスケールの愛おしい佇まいで好感がもてる建築です。
そんなふうに感じるのは地域の人々に大切にされてきたからでしょう。


(注)この文章は(一社)奈良県建築士会の会報誌に掲載された内容を筆者が一部、
   加筆修正したものです。

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