言わずと知れた『考現学』の創始者である今和次郎。
考古学じゃなく考現学というのは、今の時代を生きている現在進行形の人々の
暮らしぶりや風習風俗を観察し考えるということ。関東大震災を契機に考現学を
創始したという今和次郎は当時の被災者が手づくりで仮設のすみかを立上げ、生きる
様子を記録しながらデザイナーらと協働し「バラック装飾社」を立ち上げた。
災害から生まれた民俗学的思想をどう受け継ぐべきか、昨年の3・11以降その
今和次郎に対する評価が高まっているようです。
青森県弘前出身の彼の業績を回顧する展覧会が昨秋から青森県立美術館で
始まり、年が明けて東京(汐留ミュージアム)に巡回。
建築学や住居生活、民家研究など幅広く活躍した和次郎ですが、民家や生活と
いった領域は常に最初に浮かび上がってくるところ。
この展覧会はきっと面白くタメになると思います。
(パンフレットのデザインも楽しそうじゃないですか)
今和次郎 採集講義 展