エコロジーの観点や電力不足解消の世相もあって今夏は節電の夏。
7月ももうじき終わりですが、今年は去年ほどのモーレツな暑さでは無い様な・・・
ここまでは平年並み?
今年はまだ一度もエアコンを使用せずガンバッテおります!(扇風機とうちわと
シーリングファンのみ)
気象庁の3カ月予報によると8月も去年のような記録的猛暑が続くことはない
のではとの予想。でも9月は残暑が厳しいとか。それも嫌ですね。
今や日本の夏は亜熱帯。エアコン無しで暑い夏(夏は暑いものですが)を乗り切る
には、開口部の工夫が必要です。
写真のように通風・採風できる建具にしておくと夜、この通風雨戸を閉めて
施錠しておくと風を通しながら休めるのでエアコンが必要と言う事はほとんどない。
写真は別の網戸と併用して使うようになっていますが、鎧戸というかガラリ戸と
いうか、この通風建具に網を取り付けることだって可能です。
プラン上、風の入口と出口を効率よく配置してあれば、どんな場所でも必ず通風は
採れる。まぁ風は気まぐれ、自然相手だから欲しい時に欲しいだけというわけには
いきませんが。そこまで我儘を言うのもどうでしょうか。スイッチひとつで自由に
温度調節できるエアーコンディショニングはそれはそれで素晴らしいですが、
ここぞという時だけにしたいですね。
次の写真はいわゆるヨシズを建具に取り込んだ簾戸。夏障子です。
昔の日本家屋は冬場の紙障子や板戸を夏場に簾戸に変えて風を通して暑さを
凌ぎました。
このような障子は最近ではあまり見ませんが優れ物で通風はできるし、そとからの
視線は遮れるし、逆に中から外の様子は伺えます。網戸代わりにも活用できよほど
小さな虫以外は進入を防止できます。一石三鳥も四鳥もあるわけです。
開口部の外と内の関係を考えた時、建具や枠廻りにはまだまだ工夫ができます。
今の日本の住宅はほとんどがアルミサッシでシャッター雨戸が付いていることが
多い。操作も簡単、メンテナンスも簡単、気密・水密も工場製品だから高いレベルで
確保されており、製品としては申し分ありません。その恩恵によるところも多いに
ある訳ですが、全て一律にアルミ建具というのも芸が無いようにも思います。
ポイントを決めてこだわりを持った多機能で多用途な木製建具を採用するのも
暑い日本の夏をうまく過ごすためのひとつの工夫のように思います。