群馬県高崎市の旧井上房一郎邸は高崎哲学堂として高崎市美術館に入館すると
以前から見学できたようですが、昨年秋から庭を整備し装い新たに今年の4月1日より
「一般公開」として公開が再開されているそうです。
以前はメンテナンスが行き届かず、ちょっと殺伐とした庭空間のようでしたが、整備
された屋外と屋内の繋がりを見に行きたいと思います。
⇒⇒ 高崎市美術館
以下の文面は写真のリーフレットの裏面説明文をそのまま転載しています。
(ご参考まで)
この旧井上房一郎邸は、高崎市の文化振興に大きく貢献した井上房一郎
(1898-1993)の自邸として建てられました。
音楽センター設計者の建築家アントニン・レーモンド(1888-1976)の建築
スタイルを取り入れたもので、戦前・戦後を通じて交流した井上とレーモンドの
友情の証でもあります。
レーモンドの自邸と旧井上邸
旧井上房一郎邸は、1951(昭和26)年に東京の麻布の笄町(こうがいちょう)
に建てられレーモンドの自邸兼事務室を写した建物として知られ、いわゆる
レーモンド・スタイルがよく表れている建築です。
1952年(昭和27)、高崎の自邸を焼失してしまった井上は、「笄町の自邸兼
事務所」を再現しようと計画し、レーモンドの快諾を受けます。
図面の提供を受けた後、高崎にあった井上工業の大工に建物を実測させ、
これらを元に同年、新たに井上邸の設計・建築をしました。「笄町の自邸」は
レーモンドの没後、事務所移転に取り壊されますが、居間部分のみが
レーモンド設計事務所新社屋のメモリアルホールに移り保存されています。
旧井上房一郎邸は、失われたレーモンドの自宅の様子を知ることができる
貴重な建築といえます。