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2009.12.09

ぼくの宮脇本

建築学科を卒えていない僕が建築設計をする事になるきっかけのひとつが
実は宮脇檀さん。はっきりとは覚えていないが何かで宮脇檀を知り、琴線に触れた。
土木工学科出の僕にとって建築も土木もおんなじやろという漠然とした思いが
あったけれど、そんな思い違いにガツンと一発食らわしたのが宮脇檀なのである。
昨年の10月21日で没後10年を迎えたが、そんなMM(*)をTributeして本棚の
宮脇本を取り出して集めてみた。還暦を記念して出版された作品集、数々の
ディテール集、軽妙洒脱なエッセイ集、旅の本から宮脇を特集した建築誌、
宮脇さんが審査委員長を務めた設計コンペの記録集、娘さんの彩さんの著書etc、
建築専門書から婦人公論など一般雑誌まで約50冊!(今でも手に入る彼の著作の
ほとんどを持っているのがちょっとしたジマン!)とりわけ思い入れがあるのが
PHPから出版されている『度々の旅』。93年11月5日に第一版第一印発行の
この本、あまり部数が発行されなかったのか直ぐに無くなり出版元のPHPに
問い合わせても在庫無し・重版予定無しとのつれない返事。
古書で探してくださいとあっさり突き放されたけど当時は今みたいにインターネットも
普及しておらず古書店に足繁く通ったところで出逢える可能性は低かった。
そんなある日、何気なく立ち寄ったある企業の図書館で『度々の旅』発見!
職員に頼みまくって拝み倒して譲ってくれと問い詰めたが「図書館の本は貸し出しは
出来ますが販売はできません」とフツーの回答。わからんやっちゃと館の館長を
呼んでもらって直談判。ぼくがどんなにこの本の著者(つまり宮脇さん)が好きか、
転職して宮脇さんと同じ建築設計のお仕事に身を捧げることになるいきさつとか
色々説明してやっと口説き落とし、相手の言い値で譲ってもらった本。(ちゃんと
帯まで付いたレアな初版です)もう、あれから15年ほどになるけど今読み返しても
ぐいぐい引き込まれます。  

宮脇本1

(*MM)宮脇さんはマリリン・モンローの大ファンで
自分が同じMMというイニシャルであることをことのほか喜んでいたという

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